バックナンバー

第0030号 ダシール・ハメットの世界その2

前号に引き続いてハメットの特集。「ハードボイルド」を理解するには、ハメットの人物像を理解することが大切である。今号では、ハメットの伝記をスタートに、ハードボイルドの本質に迫る分析を心がけたい。

第0029号 ダシール・ハメットの世界その1

ハメットについて2号連続で特集。サミュエル・ダシール・ハメット。ハードボイルド・ミステリの始祖。彼がいたから今のハードボイルドがある。今号では作品を中心に、次号ではハメットの人物像を中心に紹介する。 ...

第0028号 ミステリ総合誌『EQ』の思い出

私が大学を卒業した昭和52年(1977年)頃は、今にして思えば、ひとつのミステリ・ブームの時代だったのかもしれない。その頃の記念誌的な雑誌のひとつ『EQ』。今回はその紹介をしてみようと思う。

第0027号 平成時代のミステリの総括

平成から令和の時代に。1年前の『このミステリーがすごい!2019年版』に30年間の「キング・オブ・キングス」の発表があった。新年でもあるので、この30年の日本「平成ミステリ」の総括を考えてみた。 ...

第0026号 『このミス2020』を見て!

『このミステリーがすごい!2020年版』が出た。今年のミステリを振り返り、そして自分の読書を振り返る良い機会。『このミス2020』の記事を土台にして、少し考えてみよう。どんな年だったかな?

第0025号 北方謙三・ブラディ・ドールシリーズ

昨年から今年の夏にかけてハルキ文庫から北方謙三の『ブラディ・ドール』シリーズが矢継ぎ早に再刊された。私もここ1年ぐらいの間に集中して読んだ。まとめて読んだ感想を記録しておきたくて、取り上げてみた。 ...

第0024号 横溝正史 ベスト表

私たちの年代にとっては懐かしい映画『犬神家の一族』。池の水面から逆様になった脚が2本の構図。横溝と言えば、本当に日本を代表するミステリ作家。“金田一耕助”とともに歴史に名を残している。

第0023号 はやみねかおる&松原秀行特集

今回はジュニア物ミステリの話。長年、講談社の“青い鳥文庫”を中心に活躍してきた、はやみねかおると松原秀行。本当に、子どもたちを喜ばせようとする思いが一杯に詰まった作品群である。過去の有名なトリックも、...

第0022号 仁木悦子 ベスト表

かつて、結城昌治と並んで、私が好きな作家として挙げていた仁木悦子。周りの人たちに向ける温かい眼。数あるミステリの中では、特段に優しい気持ちになれるものが多かった。私にとっては大作家の一人!!

第0021号 ミステリの始祖E・A・ポオの世界

この『読書案内』に海外ミステリ・古典とも呼ぶべき古い作品を連載していたなら、急に「エドガー・アラン・ポオ」のことが書きたくなってきた。やはり、ミステリの始祖を書かなければ何事も始まらないということ。 ...

第0020号 望月麻衣『京都寺町三条のホームズ』

最近の「ライト文芸ミステリ」で一番の売れ筋を考えた時、思い浮かぶのが望月麻衣。2つの大きなシリーズを持っていて、若者に大人気のベストセラーである。現在の小説の流れを知るには恰好の作品かな。

第0019号 『ミステリマガジン』の思い出

私の蔵書の一番の中核をなす『ミステリマガジン』。約500冊ある。42年間か。私のミステリ読書と一緒に歩んできた雑誌と言えるだろう。第10号に書いた『幻影城』と同様に、少し紹介してみようと思う。

第0018号 ディクスン・カー ベスト表

「密室」「不可能犯罪」で最も有名なジョン・ディクスン・カー。1930年代の本格ミステリの黄金時代をEQとともに支えた重要人物。日本人好みの作風で、日本ミステリの多くの作品の着想の土台になっている。 ...

第0017号 内田康夫 ベスト表

今度は、内田康夫のベスト表。内田康夫は昨年亡くなった。体調を悪くしていたことは2・3年前から知っていたが、やはり、亡くなったと聞くとショックである。たくさんの作品を残してくれたことに感謝したい。 ...

第0016号 中・高校生にお薦めの本(その2)

前の第6号の続き。前回はベテラン作家の上質のミステリを紹介したが、今回は、最初からジュヴナイル、YA(ヤングアダルト)として計画されたシリーズを2本。「ミステリーランド」と「ミステリーYA」の紹介。 ...

第0015号 ヴァン・ダイン ベスト表

最近のミステリ雑誌に、名前が出ることがほとんどなくなってしまったヴァン・ダイン。しかし、ミステリの歴史の中では非常に重要な位置に立っている。本格物黄金期の幕開けを飾る大作家。忘れないでほしい。

第0014号 赤川次郎 ベスト表

今度は赤川次郎。西村京太郎と並ぶ多作家。出た当時は、会話文が多く、軽快でユーモア溢れる文体が多くのファンを集め、一時代を築いた。映画、音楽と一体化した大ブームだった。現在も活躍を続けていることが凄い。...

第0013号 椹野道流「時をかける眼鏡」シリーズ

ここ2年ぐらいの間で集中して読んだ作家の一人。椹野道流(「ふしのみちる」と読む)。6月末に「時をかける眼鏡」シリーズの8巻目が出たので、ちょうどここで取り上げておくのもいいのかなと考えた。

第0012号 F・W・クロフツ ベスト表

前号は鮎川哲也。ちょっと順番が逆になってしまったが、今号がF・W・クロフツ。鮎川の出発点にクロフツがいることは前号に書いた。ミステリの歴史の中で、目立たないが、大きな城を作り上げている作家。

第0011号 鮎川哲也 ベスト表

私は日本のミステリのNo1に鮎川哲也の『黒いトランク』を推している。多くの人にとっては地味な作品に見えるかもしれない。でも、複雑なストーリーの構成力と地道な推理・捜査の積み重ねが素晴らしいと思う。 ...