第0025号 北方謙三・ブラディ・ドールシリーズ
昨年から今年の夏にかけてハルキ文庫から北方謙三の『ブラディ・ドール』シリーズが矢継ぎ早に再刊された。私もここ1年ぐらいの間に集中して読んだ。まとめて読んだ感想を記録しておきたくて、取り上げてみた。 ...
昨年から今年の夏にかけてハルキ文庫から北方謙三の『ブラディ・ドール』シリーズが矢継ぎ早に再刊された。私もここ1年ぐらいの間に集中して読んだ。まとめて読んだ感想を記録しておきたくて、取り上げてみた。 ...
私たちの年代にとっては懐かしい映画『犬神家の一族』。池の水面から逆様になった脚が2本の構図。横溝と言えば、本当に日本を代表するミステリ作家。“金田一耕助”とともに歴史に名を残している。
今回はジュニア物ミステリの話。長年、講談社の“青い鳥文庫”を中心に活躍してきた、はやみねかおると松原秀行。本当に、子どもたちを喜ばせようとする思いが一杯に詰まった作品群である。過去の有名なトリックも、...
かつて、結城昌治と並んで、私が好きな作家として挙げていた仁木悦子。周りの人たちに向ける温かい眼。数あるミステリの中では、特段に優しい気持ちになれるものが多かった。私にとっては大作家の一人!!
この『読書案内』に海外ミステリ・古典とも呼ぶべき古い作品を連載していたなら、急に「エドガー・アラン・ポオ」のことが書きたくなってきた。やはり、ミステリの始祖を書かなければ何事も始まらないということ。 ...
最近の「ライト文芸ミステリ」で一番の売れ筋を考えた時、思い浮かぶのが望月麻衣。2つの大きなシリーズを持っていて、若者に大人気のベストセラーである。現在の小説の流れを知るには恰好の作品かな。
私の蔵書の一番の中核をなす『ミステリマガジン』。約500冊ある。42年間か。私のミステリ読書と一緒に歩んできた雑誌と言えるだろう。第10号に書いた『幻影城』と同様に、少し紹介してみようと思う。
「密室」「不可能犯罪」で最も有名なジョン・ディクスン・カー。1930年代の本格ミステリの黄金時代をEQとともに支えた重要人物。日本人好みの作風で、日本ミステリの多くの作品の着想の土台になっている。 ...
今度は、内田康夫のベスト表。内田康夫は昨年亡くなった。体調を悪くしていたことは2・3年前から知っていたが、やはり、亡くなったと聞くとショックである。たくさんの作品を残してくれたことに感謝したい。 ...
前の第6号の続き。前回はベテラン作家の上質のミステリを紹介したが、今回は、最初からジュヴナイル、YA(ヤングアダルト)として計画されたシリーズを2本。「ミステリーランド」と「ミステリーYA」の紹介。 ...
最近のミステリ雑誌に、名前が出ることがほとんどなくなってしまったヴァン・ダイン。しかし、ミステリの歴史の中では非常に重要な位置に立っている。本格物黄金期の幕開けを飾る大作家。忘れないでほしい。
今度は赤川次郎。西村京太郎と並ぶ多作家。出た当時は、会話文が多く、軽快でユーモア溢れる文体が多くのファンを集め、一時代を築いた。映画、音楽と一体化した大ブームだった。現在も活躍を続けていることが凄い。...
ここ2年ぐらいの間で集中して読んだ作家の一人。椹野道流(「ふしのみちる」と読む)。6月末に「時をかける眼鏡」シリーズの8巻目が出たので、ちょうどここで取り上げておくのもいいのかなと考えた。
前号は鮎川哲也。ちょっと順番が逆になってしまったが、今号がF・W・クロフツ。鮎川の出発点にクロフツがいることは前号に書いた。ミステリの歴史の中で、目立たないが、大きな城を作り上げている作家。
私は日本のミステリのNo1に鮎川哲也の『黒いトランク』を推している。多くの人にとっては地味な作品に見えるかもしれない。でも、複雑なストーリーの構成力と地道な推理・捜査の積み重ねが素晴らしいと思う。 ...
時間の流れとともに多くの人の記憶から薄れて行ってしまうものがある。探偵小説専門誌『幻影城』という月刊雑誌も過去のものになりつつあるのかもしれない。でも、私自身は『幻影城』に育てられたという思いが強い。...
昨年(2018年)の私のミステリの読書冊数は509冊。今年も12月9日現在で471冊。なんとか、年間500冊ペースを維持している。どのように読んでいるかを少しだけ紹介したい。読み方なんて、人それぞれ好...
外国人作家「ベスト表」の2人目はジョルジュ・シムノン。ベルギー生まれのフランス人作家。「メグレ警視シリーズ」の生みの親と言った方が通りがよいかもしれない。日本人作家に与えた影響は大きいと思う。
今回は結城昌治の特集。日本の戦後のミステリ界に一時代を築いた大作家。(と、私は思っている。) 私の一方的な思い入れかもしれないが、傑作・名作が並ぶ彼の『ベスト表』を取り上げてみたいと思う。
私は40年以上に渡り、中学校の教員の仕事をしてきている。学校をいると、「中学生・高校生にお薦めの本」を頼まれることもある。その都度、工夫して変化を持たせて本を紹介するようにしている。では……。