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第0080号 斎藤栄 ベスト表

76号で島田一男の紹介をしたが、今度は斎藤栄。これまた、若い読者には通じなくなって来ている作家だと思う。今後、ますます影は薄くなっていくと思うが、記録として残しておくことは必要だろう。

第0079号 全集本のあれこれ海外編

知らず知らずのうちに本がたまってくると、本棚の背表紙をどう並べるのかも気になってくる。一番の存在感を示すものは「全集本」なのではないだろうか。今回は「全集本」のあれこれを書いてみたい。

第0078号 渡辺裕之 オッドアイシリーズ

今年2月に渡辺裕之のオッドアイ・シリーズの最新作『死の陰謀』が出た。渡辺の作品は大抵「文庫書き下ろし」なのだが、このオッドアイ・シリーズだけはハードカバーで出ている。ようやく読んだので紹介しよう。 ...

第0077号 ジェイムズ・クラムリーの世界

ハメット、チャンドラー、マクドナルドの“御三家”以降の正統派ハードボイルド作品の中で、とりわけ評価が高いのがジェイムズ・クラムリー。作品数は少ないが、魅力的な物語なので、取り上げてみることにした。 ...

第0076号 島田一男 ベスト表

今の時点で、書店でも図書館でも島田一男の影は薄くなってきている。でも、私は125冊も読んでいる。その時代を生きてきたのだから。それなりに楽しませてもらった。記録をきちんと残しておかないと……。

第0075号 桜庭一樹『GOSICKシリーズ』

私から見て、「本当に読書家だなぁ」と感じる桜庭一樹。その代表的なシリーズ『GOSICK』シリーズを取り上げる。富士見ミステリー文庫からの出発で、現在のライト文芸ミステリ繁栄に通じる部分もある。

第0074号 芦原すなおの『ハムレット殺人事件』

芦原すなおの『ハムレット殺人事件』は1年ほど前に東京創元社のクライムクラブから出た本。寡作な作家なので、ここで取り上げておかないと次の作品がいつになるのか…。楽しんで読んだ本を紹介しようと思う。 ...

第0073号 米澤穂信『巴里マカロンの謎』

米澤穂信の「小市民シリーズ」の新作が11年ぶりに発刊された。毎年、『このミス』ランキングに登場する実力作家のミステリなので楽しみにして読んだ。小鳩君と小佐内さんの活躍を紹介しようと思う。

第0072号 G・K・チェスタトンの世界

ミステリの歴史の中で、その特異な存在をアピールしてくれるG・K・チェスタトン。「えっ、どうしてそうなるの?」と思いつつも、最後まで読むと、なんとなく感覚的に納得してしまう不思議な作風なのだ。

第0071号 土屋隆夫 ベスト表

今の若い読者には馴染みのない名前かも知れない。作品数も多くなく、最近の図書館の本棚には1冊も置いていないことが多い。でも、戦後、横溝正史、鮎川哲也などと共に一時代を築いた実力派作家である。

第0070号 佐伯泰英とミステリ

現在、歴史物の第一人者として活躍している佐伯泰英のミステリを紹介。【Key語句】「捕物帖」「警視庁国際捜査班」シリーズ スペインもの『ピカソ青の時代の殺人』『ゲルニカに死す』風野真知雄 鯨統一郎

第0069号 蒼月海里『水晶庭園シリーズ』

蒼月海里の新シリーズ『水晶庭園』を鉱物の視点で紹介する。【Key語句】日本式双晶 樹と雫 幻想小説 ファンタジー『瑠璃の空』『幻想図書館』シリーズ エミール・ガボリオ 『ルルージュ事件』『ルコック探偵』

第0068号 シューヴァル&ヴァールーの世界

スウェーデンの警察小説マルティン・ベック・シリーズの作者シューヴァル&ヴァールーを紹介。【Key語句】『笑う警官』アメリカ探偵作家クラブ賞(MWA賞)『密室』『テロリスト』ハードボイルドとの関連 社会派ミステリ 北欧ミステリ

第0067号 陳 舜臣 ベスト表

中国を舞台にした歴史小説作家の陳舜臣。ミステリ作家としても傑作を残した。【Key語句】『枯草の根』江戸川乱歩賞 名探偵・陶展文『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』『長安日記』E・C・ベントリー『トレント最後の事件』

第0066号 中・高校生にお薦めの本 その3

4月。新学期。中・高校生にお薦めのミステリを紹介する3回め。【Key語句】門井慶喜『おさがしの本は』似鳥鶏『七丁目まで空が象色』森谷明子『れんげ野原のまんなかで』北村薫『太宰治の辞書』